ここでは、災害発生時に行う安否確認の方法と、避難行動要支援者1に対して行う、「ご近所お助け避難計画」について、その意義と具体的な実施方法について解説します。
班長向け説明会(7/25,26)の資料はこちら。
班長さんより、前年度班長さんへお願いする際の資料はこちら。
全戸配布予定のビラはこちら。
なぜ安否確認が必要か?
自治会に加入いただいている皆さんにおかれましては、
例年9月初旬に「地区一斉安否確認訓練」を実施しています。
しかし今の時代、なぜそのような活動が必要なのでしょうか。
頼るべきは、ご近所さん
南海トラフ地震など大災害発生時は、
警察や消防などの公共機関に通報しても、
救助が期待できません。
なぜなら、公共機関の職員さんも、
我々と同じ地域に住む”被災者”だからです。

一刻を争う安否確認
発災時は、白布確認隊員が各戸の安否確認に回ります。
白布があると、外から一目で無事と分かり、
より早く多くの人の安否を速やかに確認できます。

速やかな救助につなげる!
安否が確認できない場合、組役員、近所の方が救助に向かいます。
同時に、災害対策本部を通じて、救助要請をします。
下図は阪神大震災において、「誰に助けられたか?」調査した結果です。
救助隊に助けられた人は2%以下であり、そのほとんどが近所の方に助けられたのです。
正に「近助」の力と言えましょう。

「安否確認の大切さ」については、こちらにまとめてあります。
安否確認の実施方法
概要
以下4コマまんがにて、概要を説明致します。「一般の方」は本内容を理解いただければOkです。
1.地震発生、各自安全確保
→ 家族の安否確認
- 何よりもご自身の身の安全を確保して下さい。
- 家族の安否を確認して下さい。
- 安全ならば、玄関先に白布を掲示して下さい。
- 代表者は一時避難場所に向かって下さい。

2.班長は名簿を持って、一時避難場所へ。集まった住人を確認する。
- 班長はご自身の安全、家族の安全を確保して下さい。
- 安全ならば、班名が書かれたオレンジ色のビブスを着用し、班員名簿(玄関先に常備)を持って、一時避難場所に向かって下さい。
- 集まった住人の点呼を行います。

3.白布確認隊(前班長)は、班員名簿を持って、班内の各戸を回る。
- 前班長はご自身の安全、家族の安全を確保して下さい。
- 安全ならば、班員名簿(玄関先に常備)を持て、班員各戸を回って下さい(まんがではビブスを着用していますが、前班長用のビブスはありません)。
- 玄関先に白布が掲示されているか否か、確認して下さい。
- 「要支援者(名簿に★マーク)」は、白布が出ている出ていないに関わらず、声掛けをして、安否を確認して下さい。この活動を、当自主防災会では「ご近所お助け避難計画」と呼びます(詳細はこちら)。

- 要支援者がおらず、白布が出ている場合は、速やかに次の家に向かいましょう。
- 白布掲示が無い場合、「大丈夫ですか!」と声を掛け、安否を確認して下さい(訓練時はインターホンを鳴らして確認します。ご容赦願います)。
- 前班長は、自身の安全を第一とし、一人で無理をしないようにして下さい。
- 班員全員の安否が確認できたら、一時避難場所に向かい、班長に報告して下さい。
4.白布確認隊(前班長)は救援要請。班長は、班員を救助に向かわせる。
- 白布確認隊(前班長)は、一時避難場所にて、班長に現状を報告して下さい。
- 救助が必要な家があった場合、班長は一時避難所に集まった人たちを救助に向かわせて下さい。
- 無理をせず、安全を確保して救援して下さい。
- 班長は、地区委員に速やかに連絡して下さい。
- 地区委員は、防災無線にて、災害対策本部に救援を要請して下さい。

👉 一枚にまとめた漫画はこちら
詳細な実施方法 ※ 役員の方は本項を理解ください
誰がどんな役割を担っていただくか、以下の図を使って説明します。

住人
- 安全なら玄関先に白布を掲示し、無事であることを、白布確認隊に間接的に伝えます。
- 代表者は、一時避難場所に向かい、班長に安否を報告して下さい。
- 訓練時は、予め記入した避難所登録票を持参ください。本票は、班長さんに提出するものではありません。発災時に備え、毎年更新しながら常備するものです。避難所においては、本票の提出なしに災害避難物資を受け取ることは出来ません。
白布確認隊(前班長): 集計用紙
- 最も重要なことは、「白布が出ていない世帯」=異常もしくは不在・不明世帯を、いち早く確認することです。インターホンを押して確認して下さい。
- 次に重要なことは、「避難行動要支援者(以下、”要支援者”)」に声掛けを行うことです。白布が出ていない場合はもちろん、出ている場合でも、声掛けを行って下さい。なお、要支援となっていても元気に歩ける方もおります。その場合は一時避難場所に向かわれており、入れ違いになることがあります。ご容赦ください。
班長 : 集計用紙(本番用・訓練用)
- 班長のみ、本番用(発災時)と訓練用の2種類の集計表があります。ご注意ください。
- 班長は、発災後、一時避難場所に向かって下さい。
- 到着後、自班の班員から、安否報告を受けて下さい。
- 一時避難場所に来ていない人は、白布確認隊の到着を待って、報告を受けて下さい。
- 安全な人を数えるより、「異常」もしくは「不在・不明」の人を明確にすることが重要です。報告を待たず、速やかに救援に向かって下さい(安全第一でお願いします)。
一時避難場所リーダー : 集計用紙
- 組によって、一時避難場所の数は1~3か所あります。地区委員は各避難場所のリーダーを決めて下さい。3か所ある場合、組長・屋敷総代、前年度地区委員にお願いする他、現地区委員の方に兼務いただくことになります。
- 担当する班長より、班員の安全、異常、不在・不明件数を報告してもらってください。ここでも、安全世帯数より、「異常」もしくは「不在・不明」の人を明確にすることが重要です。
地区委員 : 集計用紙 、 安否報告マニュアル
- 地区委員は、一時避難場所リーダーからの報告を受け、組の全世帯の安全、異常、不在・不明件数を、無線にて災害対策本部に報告願います。
- 報告の要領については、上記のマニュアルに従って下さい。ここでも、安全世帯数より、「異常」もしくは「不在・不明」の人を明確にすることが重要です。特に火事や大規模倒壊など、緊急を要する場合は、ためらわずに応援要請をして下さい。
各集計用紙のExcel版は、こちら
名簿をパソコンで作成したい方は、ご活用下さい。
詳細ルール
- 足が不自由だったり、介護するべき人が居る場合、一時避難場所に行く必要はありません。安否確認は、白布掲示にて完了とします。
- 白布は、平常時より玄関先に準備しておいて下さい。「避難所登録票」も合わせて準備しておくと安心です。
- 白布は「この家屋の家族は無事」という印です。在宅避難をする場合や、避難所に向かう場合でも、白布はそのままにしておいて下さい。(訓練時は白布を回収して下さい)
- 発災時、班長、前班長が在宅であるとは限りません。安否確認の方法については、家族の方も理解しておき、不在時はご家族が対応して下さい。
- 班員の方は、班長、前班長のお宅を把握しておき、当該家屋に問題があった場合は、支援をお願い致します。
- 班長・前班長は、班員名簿を玄関先に常備して下さい。いざと言うとき使えなければ、意味がありません。個人情報につき、取扱いに注意して下さい。
- 前班長が用いる「班員名簿」において、「要支援者宅」には★印が付けられています(プライバシー保護の観点から、障害の程度などは記載しておりません)。
- 原則、前班長=白布確認隊員としますが、止む負えぬ事情により、その任務が果たせない場合は、組長/屋敷総代と相談して、別の方を立てて下さい。
前述の漫画は、「家族全員が自宅に揃っている、昼間に発災した」という絵になっています。
しかしながら、深夜や荒天時に発災することもあり、
本方法は、それら不測の事態に全て対応できるものではありません。
種々の状況に思いを巡らし、懐中電灯やヘルメットなどの準備もお願い致します。
実施例 (ご参考)
本方式については、小垣江地区全土に展開する前、R7年度 東竜組にて先行実施致しました。
以下、導入に至った経緯と効果について述べます。
導入した動機
なぜ本方式に変更したかと言えば、以下のような問題があったからです。
- 従来方法だと、
白布を掲示できていない世帯 = 異常発生世帯の発見が遅れる。
詳しくはこちらの動画をご覧ください。 - 歩行困難な方などが、一時避難場所に行くことが出来ない。
要支援者のみならず、「一時避難場所まで歩いていくのは辛い!」という方が多数おられます。
さらに自主防災会として、「災害時避難行動要支援者」の方々に何が出来るか?
という問題が持ち上がりました。
本方式によれば、要支援者に速やかに声掛けが出来ます。
「遠くの親戚より、近所の他人」なのです。
そこで、これを「ご近所お助け避難計画」と呼ぶことにし、
安否確認活動と一体化することにしたのです。
得られた効果
その効果は以下のようになりました。他組に比べると全世帯数が少なく、面積も狭いのですが、明らかな効果が得られました。
| 世帯数 | 参加者 | 白布掲示 | 避難所登録票 記載 | 避難所登録票 持参 | |
| R6年度(旧方式) | 78 | 55 (70.5) | 61 (78.2) | 52 (66.7) | 52 (66.7) |
| R7年度(本方式) | 82 | 70 (85.4) | 78 (95.1) | 68 (82.9) | 68 (82.9) |
しかしながら、本方式で実施するにあたり、周到な事前準備が必要となりました。
まず組長/地区委員間で何度も摺合わせを行い、班長に説明を行って、協力をいただきました。
また、班員全員に向け、説明会も行い、その他の防災情報もお伝えしました。
その結果、上記のような成果が得られたのです。東竜組の皆さまのご協力に感謝致します。
- 避難行動要支援者:災害時に自力で安全な場所へ避難することが困難で、他者の支援が必要な人々。刈谷市小垣江地区には約600名の方が対象となっており、うち、各自治会への情報提供を許諾された方が約440名おられます。親族が傍におられる方と、そうでない方がおられ、特に後者の方においては、特別な配慮が必要となります。 ↩︎